プロジェクトの概要
東京港の物流効率化に向けた取り組みを正しく伝え、その重要性とメリットを広く周知することで、関係事業者の理解と協力を得ることを目的とした広報プロモーションを多面的に展開。特に、荷主・物流事業者とその意思決定層に向けて、現場の実態と解決策をわかりやすく伝える動画の制作を行いました。
抱えていた課題
東京港では、ピーク時間帯の集中的な混雑やトラック待機による非効率が慢性化しており、特に「物流の2024年問題」による輸送力不足の懸念がそれに拍車をかけていました。また、荷主や物流事業者の多くが、東京港の現状や先進的な取り組みについて十分に把握しておらず、行動変容に向けた社内理解や意思決定が進みにくいという構造的な課題も存在していました。こうした背景から、正しい情報を的確に届け、関係者の理解と納得感を醸成する広報施策が求められていました。
施策のポイント
東京港で進められている「オフピーク搬出入」や「モーダルシフト」などの先進的な取り組みを正しく伝えかつ共感を呼ぶことを目的に、視覚的訴求力とストーリー性を重視した動画を制作しました。
訴求対象は、現場担当者だけでなく、荷主および物流事業者の中で意思決定を担う経営層までを想定。多様な関心層が、東京港の課題と取り組みの全体像を「自分ごと」として捉えられるよう導くコンテンツ設計を実現しました。
現場の実態をリアルに伝える実写映像
動画制作にあたり、物流効率化施策に携わる事業者のインタビューや、港内の物流施設の撮影を実施。施設の撮影にはドローンも活用し、コンテナの量や搬出入の様子など、現場の実態がわかる空撮を実現。現場のリアルな声と具体的な風景を取り込み、説得力のある映像に仕立てました。

モーショングラフィックによる明快な解説
物流効率化施策である「オフピーク搬出入」や「モーダルシフト」の説明には、図解イラストに動きをつけたモーショングラフィックを採用。取り組みの概要や効果が、視覚的に理解できるようにしました。また、ナレーションやテロップ設計においても、専門的な内容を簡潔でわかりやすい言葉に言い換え、視聴者の理解を深める工夫を施しました。

実施した結果
本業務を通じて制作した動画は、動画広告や荷主向けWebページからの動線設計によって高い再生実績を記録し、対象層への訴求力と到達力の双方で優れた効果を発揮。これにより、従来届きづらかった経営層や社内関係者に対しても情報が浸透し、自らの業務との関連性を具体的に認識する契機を提供しました。こうした取り組みは、行動変容の第一歩となる成果を上げました。