プロジェクトの概要
G-NETSとは、世界の都市が抱える課題の解決に向けた知見の共有と都市間連携の促進を目的とした国際ネットワークであり、主に海外都市の行政関係者や海外メディアなど、都市共通の課題とその解決方法に関心を持つ人々をターゲットとしています。そこでWebサイトでは、G-NETSの掲げる理念を伝え、数十都市が参加して行われる実務担当者級、実務責任者級、首長級それぞれのレベルでの活動レポートを開催年度別に発信しました。
抱えていた課題
2022年のG-NETSスタート以来、参加都市との交流も活発になり、分野別実務チームによる国内外での技術交流視察など事業展開が広がっています。そこで、国際ネットワークとしてさらなる認知拡大と海外都市の参加促進をはかるために、掲載情報の充実が求められていました。具体的には、世界共通の都市課題に対する先進施策の紹介や知見共有の意義を訴求するオリジナルコンテンツの発信や、関連の国際イベント「SusHi Tech Tokyo」公式Webサイトと親和性の高いロゴやサイトデザインへの変更、UI/UXの最適化、海外のターゲットに合わせたクリエイティブの整備、参加都市を示すマップ機能の刷新が課題でした。

施策のポイント
分析を踏まえたWebサイト改善提案
ベンチマークとして類似する目標を掲げる国際ネットワークのWebサイトの比較検証を行った上で、G-NETSの特徴や強みが伝わるコンセプトを導き、SEOに配慮しながらグローバルナビゲーションの設計から掲載情報まで再編集しました。また、停滞しがちなWebサイトが年間を通じてアクティブな状態をキープできるよう、更新頻度を上げる工夫も提案。多様なデザインモジュールの実装やマップデザインの刷新により、洗練されたイメージとリニューアル後の運用における効率化を実現しました。デザイン面では、G-NETSが掲げる重点施策でもある多様性に配慮したクリエイティブのディレクションにもこだわりました。
バイリンガル編集チームによる多言語サイト運営
オリジナルコンテンツでは、海外のターゲットのニーズを熟知するネイティブライター視点の記事構成や表現を重視。東京都の取り組みを紹介する場合でも、世界の共通課題や類似する他都市の取り組み事例にも言及することで客観性や信頼性を担保しながら、同ネットワークの一員として知見共有を行う「We」の視点にこだわりました。これらの英語記事制作と翻訳は、官公庁のメディアや広報施策の実績が豊富なバイリンガルの編集者と英語ネイティブライターのチームが担当。海外都市の行政関係者との円滑な取材調整から一般知識層にも伝わりやすいコンテンツの品質を実現しています。


実施した結果
Webサイトの刷新後は、「G-NETSとは何なのか」や重点テーマがTOPページやファーストビューで視覚的にもわかりやすく表示されるようになり、世界地図機能により参加都市が増えていることも可視化されました。検索結果の表示情報も最適化されたことで、今後、海外都市のさらなるネットワークへの参加促進につながるきっかけとなるオリジナルコンテンツが増えていくにつれ、G-NETSへの認知拡大が期待されます。