プロジェクトの概要
三重県が推進する「オール三重プロジェクト」は、県内の伝統産業・地場産業・食関連事業者が連携し、エシカル消費や多様化するニーズに応える付加価値の高い商品を開発・発信する取り組みです。そこで新商品の開発支援として、専門講師による講座を通じて各事業者の魅力や技術を引き出しました。また、端材や廃棄素材の再活用など、サステナビリティ視点での開発にも注力しました。完成した商品はイベントやメディアで国内外へ発信し、販路拡大を図りました。

抱えていた課題
三重県の伝統・地場産業では、生活様式の変化や消費者ニーズの多様化による需要の減少や高齢化、後継者不足等の課題を抱えています。こうした中、本プロジェクトの参加事業者は主体的に学び、新たな目線で商品開発に取り組む機会を強く求めていました。また、販路拡大に加え、成果を消費者に伝えるお披露目の場も必要とされており、事業の成果を広く発信し地域活性化につなげたいという期待も高まっていました。
施策のポイント
体験型POPUPイベントで三重の多様な魅力を発信
本プロジェクトにて開発された新商品やコラボ商品を一般消費者に紹介する場として、期間限定のPOPUPイベントを「無印良品 銀座」、「熾」、「衣(ころも)GENERAL STORE」の店舗にて開催しました。これらの店舗は高い集客力を誇り、インバウンド向けPRにも最適な場所でした。「無印良品 銀座」では展示販売に加え、伊勢型紙しおり作りや御朱印帳の手作り体験といったワークショップも実施。三重の伝統工芸の魅力だけでなく、地域の文化や風土といった三重の魅力も伝え、多様な層にアピールしました。
POPUPイベントは単なる販売の場にとどまらず、来場者の反応を事業者へフィードバックするテストマーケティングの機会として活用。若年層や観光客を含む多様な消費者の声を取り入れ、今後の商品開発に活かす狙いがありました。
自社媒体と連携した情報発信
当社の雑誌「Pen」やWebマガジン「Pen ONLINE」、海外版「Pen海外版」でも本プロジェクトの取り組みと開発した新商品の紹介を行い、広範なメディア露出によりプロジェクトの認知度向上にも貢献しました。

実施した結果
2025年に実施した「無印良品 銀座」でのPOPUPイベントでは、新商品に加え既存商品も販売。3日間で多くの方々が来場しました。また6事業者による「御朱印帳作り」「伊勢木綿手ぬぐい手染め」などのワークショップも好評となり、多くの顧客との接点が生まれました。展示販売やメディア露出で認知拡大・販路開拓に成功し、事業者間の交流も深まりました。